長野公園新聞 2016春号(長野公園新聞記事内容ご紹介)


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長野公園新聞 2016春号(長野公園新聞記事内容ご紹介)

  • 2017年11月 7日(火) 15:26 JST

※記事の内容は2016年春のものです。

今年は雪こそ積もりましたが、気温が20度近くになる日もあるなど、例年よりも暖かいように思います。園内には早くもコバノミツバツツジが咲いている所があったりするなど生き物たちにも多少なりとも影響が出ているように思います。

春の見所はやはり花ですね。園内がサクラで満開になるこの季節は1年の中で最も活気づいているように思えます。同時に春は園内に生息している生き物たちが動き出す季節でもあります。この時期にしか見ることができない生き物たちもいますのでお花見のついでに身近な自然を体感しに春の長野公園へいらしてみてはいかがでしょうか?

長野公園新聞 2016春号

ヤマザクラ 奥河内キャンプの森(天野山地区)など

長野公園新聞 2016春号

コバノミツバツツジ 奥河内キャンプの森(天野山地区)など

長野公園新聞 2016春号

ヤマザクラ 奥河内キャンプの森(天野山地区)など

 

長野公園で見つかった珍しいカメムシ

長野公園新聞 2016夏号

長野公園で見つかった珍しいカメムシ

少しずつ春の兆しが少し見え始めてきました。今年は雪が積もることはありましたが、比較的温暖な冬だったように思います。そのためか園内の一部では春に咲くコバノミツバツツジが咲いている箇所がありました。ほかにも時期外れの植物があったりするなど例年とは少し違うなぁと感じました。さて本題ですが、昨年度11月に長野公園でとても珍しいカメムシを見つけたので紹介したいと思います。写真にもありますが、名をコウボウコガシラダルマカメムシMyiomma kukaiといいます。長くて噛みそうな名前ですね。このコウボウコガシラダルマカメムシはかつて高野山で発見され新種として記載されました。そのため、和名学名共に弘法大師・空海に由来します。

今回、この立派な名前をもつカメムシを発見したのは狙って採集したわけではなく偶然でした。園内の雑木伐採作業後に私の肩に止まっている微小なカメムシを見つけました。一瞬見たこともないカメムシかと思いましたが、形状と大きさからコガシラダルマカメムシの仲間かなと思い、採集しました。自宅で図鑑を手に顕微鏡で特徴を見ていくと本種が該当しました。詳しい生態はわかっていませんが、樹幹で生息するらしいので伐採した樹木に付着していたと思います。採集例が少ないカメムシですが、最近では各地で発見されているみたいなので案外どこにでもいるのかもしれません。みなさんも変わったカメムシを見つけたらぜひ教えてください。

【参考文献】

安永智秀・高井幹夫・川澤哲夫(2001) 日本原色カメムシ図鑑.
全国農村教育協会, 東京, 380pp

 

長野公園で見られる生き物

長野公園新聞 2016春号

オツネントンボ Sympecma paedisca

大きさ40mm前後の中型のイトトンボ類。

全体的に褐色で雌雄同色。成熟すると複眼が青くなる。北海道~九州北部に分布し、やや山地で水生植物が比較的多いため池や河川、湖沼に生息する。ヤゴは大きさ25mm前後で河川や池などに生息する。幼虫・成虫ともに肉食性で幼虫は小さな水生動物、成虫は小昆虫を捕食する。成虫で越冬する数少ないトンボ。近年、生息環境の悪化により生息地各地で減少しつつあり、大阪府レッドリストでは準絶滅危惧種に指定されている。写真は延命寺地区で撮影した越冬個体。長野公園内では池は延命寺しかないものの全地区で本種を確認している。

 

長野公園のムササビ

たびたび公園新聞でも紹介している河内長野ふくろうの森プロジェクト。ただいま、フクロウの繁殖前期間なので目立った活動は自粛中です。その一方で巣箱利用の有無や繁殖の様子を調査するため巣箱の巡回や音声録音などを行っています。フクロウがムササビと営巣場所を巡って争っているということで今年はムササビの巣箱も設置しています。設置してしばらくしてから早速入っているとのことで巡回調査した理事長から写真を送っていただきました。写真は長野公園内に設置した巣箱にムササビが入って休憩している様子です。

うーん、やはりかわいいですね。フクロウとは仲良くしてほしいですが、自然界のことなので人間はなんともいえませんね。

長野公園新聞 2016春号