長野公園

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長野公園新聞 2014夏号(長野公園新聞記事内容ご紹介)

  • 2014年6月20日(金) 16:32 JST

長野公園新聞 夏号 2014

春のさくらの時期が終わり、新緑の季節となりました。この時期になると、各地区の緑が映え、さわやかな緑の風を体感することができます。

梅雨の時期には、やはり奥河内あじさい公園(河合寺地区)のあじさいです。奥河内あじさい公園あじさい園には、アジサイ2550株とガクアジサイ600株の2種合計で3,150株ものあじさいを楽しむことができます。斜面に広がる3,150株ものあじさいのボリュームはなかなかのものです。また、長野地区にもあじさい園があり、こちらはアジサイ、ガクアジサイ、コアジサイ、セイヨウアジサイ、ヒメアジサイ、フイリガクアジサイ、ベニガク、ヤマアジサイなど、8種合計1,535株の多様なあじさいを堪能することができます。

壮大なスケールで楽しむあじさい、多種を楽しむあじさい、あなたはどちらが好みでしょうか?ご来園いただき、それぞれのあじさい園を比べてみてはいかがでしょうか?。

長野公園新聞 2014夏号

夏の長野公園でみられる植物

長野公園新聞 2014夏号

アジサイ:奥河内あじさい公園(河合寺地区)あじさい園など

長野公園新聞 2014夏号

ヤマユリ:奥河内もみじ公園(延命寺地区)駐車場付近など

長野公園新聞 2014夏号

クチナシ:奥河内さくら公園(長野地区)管理事務所前など

 

 

長野公園掲示板

みんなで作る鯉のぼり!

長野公園新聞 2014夏号

毎年恒例となりました、鯉のぼりの啓示を今年も実施しました。ご覧になられた方も多いかと思いますが、5月1日~5月31日まで、長野地区緑の広場において、鯉のぼりを掲げておりました。

この取り組みは、地域の学校や幼稚園、NPOなどにご協力いただいて、無地の鯉のぼりにそれぞれ思い思いの着色をしてもらったものです。風を受けて優雅に空を泳ぐ鯉のぼりの姿は、小さなお子さんなどに大人気でした。

 

公園観察ガイド(参加費無料)

緑あふれる長野公園には昆虫や鳥類など様々な生き物が生息しており、自然散策や夏休みの自由研究にはもってこいのフィールドです。そして、長野公園では昆虫の専門家である生き物好きのスタッフによる公園観察ガイドを実施しています。

公園観察ガイド(参加費無料)

「これはどんな虫、生き物?」と思った方、長野公園の自然を知りたい方、お気軽にご連絡ください。

都市公園長野公園管理共同体 長野公園管理事務所
河内長野市末広町581-1
TEL:0721-62-2772 FAX:0721-62-2810
時間:9:00~17:00(観察ガイドはスタッフ在駐時のみ) 駐車場:なし 
料金:無料 休み:なし 予約:事前申し込み要(1週間前まで)

 

 

長野公園で見られる生き物たち

長野公園新聞 2014夏号

シュレーゲルアオガエル(Rhacophorus schlegelii)

全長3~5cmのアオガエル類。本州~九州にかけて分布し、山地から平地の田んぼや湖沼などに生息する。全体的に緑色だが、個体差があり保護色のように茶褐色を帯びた個体もいる。体色からニホンアマガエルやモリアオガエルと間違えられるが、前者とは目の後ろに黒い線がないことで区別でき、後者とは虹彩が黄色いことで見分けられる。繁殖期は3~6月で田んぼや池で「コロロ・・・コロロ・・・」と大きな声で合唱していることが多い。田んぼのあぜ道などに穴を掘って白い泡のような卵塊を産卵する。外来種のような名前だが、日本固有種でこのカエルを調査したシュレーゲル博士に由来する。長野公園では奥河内もみじ公園(延命寺地区)で見られ、その可愛らしい声を堪能できる。

 

 

河内長野ふくろうの森プロジェクトについて

今年度から新たにはじまった長野公園を巻き込んだ取り組みについてご紹介したいと思います。

本プロジェクトは河内長野市に拠点を構え、活動している特定非営利活動法人日本バードレスキュー協会、河内長野野鳥の会、NPO法人森林ボランティアトモロスの3団体が中心となって立ち上げた団体です。うち河内長野野鳥の会とトモロスは長野公園と関りが深く、自然観察会や鳥の巣箱作成、森林整備活動のボランティアとしてお世話になっている団体です。今回、そこに鳥類の専門家で傷病鳥の救護活動を行っているバードレスキュー協会を加えて何かできないかということでこの企画が持ち上がりました。

ではなぜ、フクロウなのか?フクロウは主に各地の里山に生息している人にとっても身近な鳥で里山生態系の上位にいるアンブレラ種です。近年、農林業の高齢化に伴い里山の荒廃や大径木の喪失、竹林の拡大によって生息環境や採餌環境が減少しつつあり、大阪府RDBでは準絶滅危惧種に指定されています。ここ長野公園をはじめ河内長野にはまだ一定数のフクロウが生息していますが、上記の理由により今後減少していく可能性が高いです。またフクロウが生息する環境では多くの生き物が住んでいる証でもあり、フクロウだけでなく様々な生き物が住める環境が重要です。そこで本プロジェクトでは市内に生息するフクロウを里山生態系のシンボルとして市内の生物多様性の保全を推進していくことを目的としています。そして、教育・保全・研究の3つを活動の柱に掲げ、そこに市民が誰でも参加できる市民参加型の取り組みとなっています。内容としまして教育では観察会や巣箱作成などを通じた環境教育,保全では巣箱の設置や森林整備による繁殖補助や周辺生態系の保全活動,研究ではフクロウの生態や巣内共生昆虫について大学や市内の高校との共同研究などを実施していく予定です。

長野公園新聞 2014夏号

長野公園ではこの活動をサポートするため「河内長野ふくろうの森プロジェクト」とボランティア協定を締結しました。巣箱は長野公園をはじめ3年間で市内の45ヶ所に設置予定です。今後、本プロジェクトに関する活動やイベントがあれば公園新聞などで紹介していきたいと思います。

 

 

とぴっくす:昆虫採集のすゝめ④

今まで紹介してきました昆虫採集について今回が最後となります。そこで今回は昆虫標本の作製についてご紹介したいと思います。昆虫標本の作製は種類によって方法が異なります。ここではチョウ類の標本作成について簡単に紹介していきたいと思います。

  • ①まず、展翅板と展翅テープ、玉針を用意し、貼り付けます(図1)。
  • ②昆虫針(大きさは虫のサイズによって使い分ける)を用意し、針を昆虫の背中の中央に刺します。そして、それを展翅板の溝に刺します(図2)。
  • ③ピンセットを使って高さをそろえていきます。
  • ④翅を展翅テープで押さえて、玉針で左右のどちらかを仮止めします(図3)。
  • ⑤柄付き針(割り箸やマッチの先に昆虫針を取り付けたものでも可)で仮止めしていない方の翅を動かし翅の位置を決めます。この時、前翅の後縁部分が体に対して直角になるのがポイントです。その後、後翅も前翅とのバランスを考えながら動かしていきます(図4)。
  • ⑥翅を展翅テープでかぶせて玉針で固定します。その後、仮止めしている方も同様に翅の位置を決めた後固定していきます(図5)。
  • ⑦きれいに展翅した後、容器または標本の保存が可能な場所で展翅板ごと乾燥させます。乾燥するまでだいたい2週間ぐらいですが、梅雨の期間などは念のためシリカゲルなどの乾燥剤を入れるのがいいでしょう。
  • ⑧ラベルを作成していきます。ラベルには標本ラベルと採集ラベルがあり、標本の名前や採集場所などを記入している重要な情報源です。厳しいようですが、ラベルのない標本はきれいにできていても価値がなくゴミ同然なので粗末な物でも必ずつけるようにしましょう。標本ラベルには最低でも学名と和名を記入し、可能であれば同定者名(名前を調べた人)。採集ラベルには最低でも採集場所、採集年月日、採集者名を記入します(図6)。
  • ⑨最後はラベルを標本に刺して、標本箱に入れて完成です(図7)。
図1

図1

図2

図2

図3

図3

図4

図4

図5

図5

図6

図6

図7

図7

 
 

以上がチョウ類の標本作成の方法です。今回は簡単な方法をご紹介しましたが、研究など学術用の標本ではラベルなど情報源が命なので難度があがります。今回は紹介できませんでしたが、他にも甲虫類や微小な昆虫の標本など様々な作成がありますので興味がある方は図鑑やインターネットにも記載されていますのでぜひ調べてみて下さい。