長野公園新聞 2016夏号(長野公園新聞記事内容ご紹介)


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長野公園新聞 2016夏号(長野公園新聞記事内容ご紹介)

  • 2017年11月 8日(水) 00:00 JST

※記事の内容は2016年夏のものです。

過ごしやすい春の陽気も少なくなり、汗ばむ日も多くなってきました。湿度も上がり、蒸し暑くなると梅雨の到来を感じます。

さて、梅雨の季節といえばやはり、アジサイ。長野公園ではアジサイの名所として知られる奥河内あじさい公園(河合寺地区)が見どころを迎えます。緑がいっぱいの広々としたあじさい園を約3500株ものアジサイが彩ります。また、管理事務所がある奥河内さくら公園(長野地区)にもあじさい園があり、ボリュームこそ劣りますが、様々な色や種類のあじさいを堪能できます。

出かけるのがつい億劫になる梅雨の季節。そんな日は気分転換に傘を持ってアジサイを見に行ってみてはいかがでしょうか。

 

長野公園新聞 2016夏号

ウバユリ 奥河内もみじ公園(延命寺地区)など

長野公園新聞 2016夏号

ヤマユリ 奥河内もみじ公園(延命寺地区)など

長野公園新聞 2016夏号

オカトラノオ 奥河内さくら公園(長野地区)など

 

長野公園で見られる生き物

長野公園新聞 2016夏号

ゲンジボタル Luciola cruciate

全長15~20mmのやや大型のホタル類。本州から九州にかけて分布し、平地から山地の水が比較的きれいな河川や小川などに生息する。全体的に黒色で前胸部のピンク色が目立つ。また、前胸部の真ん中には十文字型の模様があるのが特徴。成虫は5月から7月にかけて見られるが、秋に見られる地域もある。幼虫は水中でカワニナを食べて成長し、陸に上がって土の中で蛹になる。一方、成虫になると葉の上の水滴など少量の水分以外口にしない。卵・幼虫・蛹・成虫の全てのステージで発光し、ヘイケボタルとともに初夏の風物詩となっている。全国的に少なくなってきた影響で保護活動が盛んに行われているが、元々いない地域に持ち込むなどが原因で国内外来種として問題になりつつある。

長野公園では奥河内もみじ公園(延命寺地区)、奥河内天野キャンプの森(天野山地区)で見られる。写真は天野山キャンプ場内で撮影したもので、夜、運がよければ飛び交うホタルの集団を見ることができる。

 

イベント紹介

さる5月14日、長野公園と河内長野野鳥の会と共同で探鳥会イベントを実施しました。参加された河内長野野鳥の会の会長さんに感想を書いていただきましたのでご紹介させていただきます。

5月14日土曜日、朝9時に南海電車「三日市町」駅改札出口に集まったのは31人でした。五月晴れのもと、バードウオッチングをしながら延命寺へ向かいます。

最初に出迎えてくれたのはイソヒヨドリです。本来は名前の通り海岸や河川など水辺に棲む鳥ですが、近年、街中へ進出してきて河内長野市内でもよく見られます。鳩より小さく、背中が鮮やかな青で、赤茶色の胸をしているのは雄です。屋根や電線に止まって大きな声で鳴きます。このあと何度も姿を見せてくれました。

歩き始めてすぐ、今日の案内をして下さる大門聖さんが「タカが飛んでいる」と青空を指さしています。見上げると、カラスくらいの大きさの鷹が二羽ゆっくりと旋回しています。蜂が大好物のハチクマです。東南アジアで越冬し、この時期に日本へ渡ってきて繁殖します。上昇気流に乗って高く上っていき、やがて姿が見えなくなりました。さらに北を目指して行くのでしょう。

カジカガエルが鳴く石見川沿いを、野鳥を探しながらゆっくり歩いて昼前に延命寺に着きました。ここは大阪府営長野公園を構成する地区の一つで、奥河内もみじ公園と名付けられ、「大阪みどりの百選」に選ばれています。府の天然記念物で樹齢千年ともいわれる「夕照の紅葉」が有名ですが、新緑の楓もとても目に柔らかく鮮やかです。

蓮池のまわりに座って昼食休憩になりました。キビタキの鳴き声に包まれます。雄は胸が黄色で背は黒く、白い眉毛をした小鳥でとても複雑な節回しで囀ります。スズメよりも小さなこの鳥も東南アジアで越冬し、繁殖のために海を越えて日本にやってきます。なかなか姿を見つけられませんが、平地でも少し木が茂った所ではよく鳴いています。

お弁当を食べ出発するために全員が集まったところで、待望のサンコウチョウの声が聞こえてきました。本日の目当ての鳥の一つです。この鳥を探して昼前に延命寺の周囲を歩いたのですが、見つけられずあきらめていたところでした。

このサンコウチョウも繁殖のために日本にやってくる夏鳥です。そして、何といってもその特徴は長い尾にあります。身体はスズメより少し大きいくらいなのに、雄の尾の長さは30㎝近くもあるのです。渡ってくるとき邪魔にならないのでしょうか。目の縁を飾る青いリングと相まってバードウオッチャーには人気の高い鳥です。

この鳥のもう一つの特徴はその鳴き声にあります。昔の人はそれを「月、日、星、ホイホイホイ」と聞いて「三光鳥」と名付けたといわれています。今日は少し遠くから聞こえてきたので「月、日、星」ははっきりしませんでしたが、尻上がりに鳴く「ホイホイホイ」は参加者全員がよく分かって喜んだことでした。残念ながら姿を見るとこはできませんでしたが、今年もまた来てくれてうれしいものです。

その後、延命寺奥の谷筋をのぼり、美加の台住宅地の西端を通って千早口駅へ向かいました。鶺鴒の仲間で腹の黄色が鮮やかなキセキレイが餌を加えて電線に止まって、雛に与えるために私たちが通り過ぎるのを待っている様子や、ツバメより一回り大きなコシアカツバメを見たりしながら午後2時前に到着しました。

最後に行われた、今日観察した鳥を確認し合う「鳥合わせ」では30種が報告されました。陽射しはきつかったのですが、木陰を渡る初夏の風はとてもさわやかで、気持ちのいいハイキングの一日でした。

河内長野野鳥の会 山西孝雄

 

長野公園からフクロウが巣立ちました

当公園も参画している河内長野フクロウの森プロジェクト。園内3地区に設置していた巣箱のうち、2地区では繁殖に失敗しましたが、残り1つでは繁殖が確認できました。

そして、5月4日、巣立ちを控えたフクロウの雛に足環をつける作業を当プロジェクトの代表団体である特定非営利活動法人・日本バードレスキュー協会が実施しました。私が確認した時には全部で3羽の雛を確認していましたが、巣箱に入っていたのは1羽だけでした。襲われた様子もなかったので巣立ちをしたものと思われます。取り出したフクロウの雛の大きさや状態を確認し、足環をつけて巣箱に返しました。写真はその時撮影したフクロウの雛。いつ見ても可愛らしいですね。

可愛らしい外見とは裏腹に、糞はとても臭いそうです(私は感じませんでしたが・・・)。

来年もここ長野公園で多くのフクロウが巣立ってくれたらいいなぁと思います。

長野公園新聞 2016夏号

長野公園で育ったフクロウの雛

長野公園新聞 2016夏号

フクロウ雛の親

 

こいのぼり 青空に舞う

長野公園では毎年、5月1日から31日までの間、こいのぼりを奥河内さくら公園(長野地区)の園内に設置しています。今年も多くの学校や幼稚園などから送っていただきました。

 長野公園新聞 2016夏号

このこいのぼりは毎年小学校や幼稚園などに無料配布させていただいているもので、自由にデコレーションして送っていただき、それを展示するという取り組みを行っています。

最近では毎年送ってくださる学校さんもあり、遠足で当公園を訪れる学校や幼稚園では自分たちで作ったこいのぼりの前で記念撮影するのが定番になりつつあります。また、地域の方々からも毎年見るのが楽しみとの声をいただくようになりました。

もうすぐ、こいのぼりの季節は終わりですが、来年もたくさんのこいのぼりを上げていきたいと思います。

 

みなさんも、ぜひ長野公園で思い思いのこいのぼりを浮かばせてみませんか。