住吉公園

紅葉のしくみ
秋になっても葉の色が変わる木と変わらない木があります。マツやスギなど1年中葉が落ちない常葉樹は緑色のままで、また、サクラ、カエデ、ブナ、イチョウなど葉の落ちる落葉樹が紅葉します。
紅葉はこうした樹木が冬じたくをしているのです。冬に葉を落とすために、秋になって気温が下がりだすと糖分や水分などの供給をストップします。すると、葉緑素がこわれてしまうため、今まで見えなかったカロチノイドという黄色い色素が浮き出て見え、これが黄色く色づくイチョウなどの黄葉(こうよう) です。
また、葉の中に残った糖分によってアントシアンという赤い色素ができていると赤が目立ってくるので、カエデのような赤い紅葉(こうよう) になります。
毎年、明け方の最低気温が6度~7度位になると紅葉が始まり、およそ20日~25日後に見頃を迎えます。
紅葉の3つの条件
同じ場所でも毎年色の具合が違うのは次のような3つの条件があり、これらがそろうと真っ赤に色づきます。
1.日中の天気がいいこと・・・赤い色素となる糖分は光合成によって作られます。
2.昼と夜の寒暖の差があること・・・夜の気温が高いと、昼間作った糖分を使って活動してしまうため、 あざやかな赤になりません。
3.適度な雨や水分があること・・・乾燥しすぎると葉が紅葉する前に枯れてしまいます。 紅葉の名所に渓谷や川沿いが多いのは、こうした条件がそろっているからです。
住吉公園
身近な生き物〜スズムシ

住吉公園管理事務所では、今年もスズムシが秋の涼を運んでくれています。
「虫のこえ」という童謡がありますが、その歌詞どおり「リィーンリィーン」と美しい鈴の音のような声で鳴いています。名前の由来は、細かく鈴を振るような鳴き声からきているそうです。スズムシは身近な生きもののように思われていますが、じつは街中では野生のものにはめったにお目にかかることはできません。
古くから、平安時代の貴族の間でカゴに入れたスズムシの鳴く声を楽しまれていたようですが、江戸時代から「虫売り」による人工飼育が盛んに行われいまもよく売られています。野外で聴こえるスズムシの鳴き声は、ほとんどが飼っていたものを放したスズムシによるものだそうです。
美しい鳴き声はオスのスズムシによるものです。2枚のハネをこすり合わせて、メスに自分のいる場所を知らせるための大切な役目を持っています。 そのため、種類ごとに特有の鳴き声とリズムがあり、自然界で違う種類と間違うことを防いでいるそうです。そのおかげで私たちはいろいろ違った虫の声を楽しむことができるのですね。
「虫のこえ~♪」
あれ マツムシが鳴いている
チンチロチンチロ チンチロリン
あれ スズムシも鳴きだして
リンリンリンリン リインリン
秋の夜長を 鳴きとおす
ああ面白い 虫のこえ